にいがたNGOネットワーク(Nネット)会報2012年1月号に会員の室賀美津雄様よりご寄稿いただきました。

「耳よりな耳の話」
 
◇ 小学生の国際交流集会
 十数年前になるが、小学校の国際交流集会で16名の海外からの留学生を招き、体育館でセレモニーを行った。帰国子女の6年生女児が英語で歓迎のあいさつをした。彼女は2年生から5年生になるまで、オーストリアで暮らしていた。彼女の発音は、全く日本人離れしていて、見事だった。
 留学生たちは、各教室で子どもたちに母国語のあいさつを教え、遊びを紹介した。子どもたちは、各国のあいさつを一回で聞き取り、反復していた。私だけは、もう一度、ゆっくりと発音して欲しかった。

◇ 脳の神経細胞は、一生もの
 人間の脳の神経細胞は、約140億。満三歳前後に出来上がるという。確かに、幼少時に五感に刺激を受けたことは、何時までも記憶に残っている。子どもの頃の食卓の味や匂い、鳥や虫の声などは直ぐに分かる。大人になって、電話の声が親父そっくりだなどと言われた話は、良く聞くことだ。
 政治家のお国訛(なまり)を耳にすることも、良くあることだ。「読む→書く」を重視した日本の受験英語教育は、「聞く→話す」英語の場面になると、どうしてもお国訛が出てくる。生まれた時から、親の発音で聴覚が育ってきたのだから当然である。
 耳は、そして、目も、舌も、鼻も、触覚も、体験によって育つものである。
◇ 小学校から英語教育がスタート
 平成20年に、学習指導要領が改訂になり、小学校5・6年生は週1時間(年35時間)、「外国語活動」が必修になっている。英語が中心だが、子どもたちがnative  speakerによって聴覚を刺激され、鍛えられるチャンスが広がっている。

◇ 人は、知っている言葉で考える
 言語は、思想である。言葉は、自分の考えを伝え、人の考えを理解する道具である。日本人としては、何よりも母国語をしっかりと学び、考える力を身に付けることは教育の基本である。
 世間には、小学生の時から英語を学ぶことに反対の意見も少なくない。
  しかし、これからグローバル化が一層進む時代に、幼少時から耳を鍛え、育てていくことは、決してマイナスではなく、必要不可欠だと、私は考えている。

                   (室賀美津雄)




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