第1回国際教育研究会に思う
〜命を生かす〜
 
 「国際理解教育の現状と課題」をテーマに実施したパネルディスカッションは、パネリストによる貴重な実践発表と、参加者からの真摯なご意見ご感想をいただいて、大変有意義に終えることができました。また、その交流をとおして皆様との新たな絆が生まれたことを嬉しく思います。

  参加された小中高大の先生、教育行政や関係機関の方々、ボランティア活動に携わる一般の方々、そして大学生の皆さんは、皆それぞれの分野における中核となって活躍され、多忙な日々を送っておられます。そんな中、休日を返上して参加してくださったことに、心から感謝申し上げます。
 さて、私には忘れられない言葉があります。もう10年近く前になりますが、私が定時制高校に勤めていたとき講演においで頂いた『無言館』館長、窪島誠一郎さんの言葉です。長野県上田市にある無言館には、学徒出陣で出征した戦没画学生の絵画が多数展示されています。戦没画学生が出征に際して描き遺した絵は、まるで申し合わせたように愛する人や愛する家族の肖像、愛する故郷の風景でした。窪島さんはそのお話の後「一人でも良いから愛する人を得て欲しい。」と語り、人のために生きることの大切さを説いて「生命とは、その文字のとおり命を生かすことです。」と結ばれました。

 他者を愛すること、他者のために命を生かすことの大切さ。申し上げるまでもないことですが、人間は社会的存在です。人の役に立ってこそ初めて生きている意味を感じ、喜びを感じ、生き甲斐を感ずるものだと私は思います。そうした意味で、私は、窪島誠一郎さんの言葉に胸を打たれたのでした。〈自らの命を生かすために人の役に立つ〉―私にとって、「異文化理解」「多文化共生」「国際援助」等々の言葉の奥にはそうした思いが横たわっています。

 私は、国際理解教育をとおして子どもたち自身の〈命を生かす〉ことができるように、この国際教育研究会で学びたいと思っています。これからも皆様からこの研究会を支えて頂きますようお願い申し上げます。

                                            Nネット国際教育研究会主宰 荒 幸男


第1回国際教育研究会でコーディネータをつとめられた荒幸男さん(右)

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