平成27年度国際協力人材育成セミナー「紛争とNGO〜海外で活動するあなたが、知っておくべきこと〜」
日時:2016年3月12日(土)
会場:クロスパルにいがた
 いわゆる「テロ」による破壊行為や戦闘行為が連日マスコミにより報道される中、攻撃の対象が民間人にも及んだり、あるいは、平和であると思われていた他地域にまで及ぶといった事件が多発しています。このことは、国境を越えて活動する私たちNGOにとっても大きな脅威であり、万が一の事態に備える必要性を示唆しているのではないでしょうか。
 一方で、ここ新潟においては、市民がそうした対策について学ぶ場がこれまでほとんど設けられてきませんでした。こうしたことから、今回はNGO活動における紛争対策への意識を高める第一歩として、紛争地での経験豊富な講師を迎えてセミナーを開催しました。
 講師は、日本国際ボランティアセンター(JVC)アフガニスタン事業統括の小野山亮さん。実体験に基づくお話は非常にリアリティが高く、専門的でありながらもわかりやすい講義を通して、NGOによる紛争への備えを学ぶことができました。また、一方的に講師が話す形ではなく、重要なテーマを4つに絞って参加者との対話を通した進行スタイルにより、参加者一人ひとりの中に深く学びを掘り下げることができました。
テーマ1:人道NGOは戦争への立場を表明しない方がよいか
テーマ2:紛争地での民軍協力は必要か?
テーマ3:ハイプロファイル(武装)とロープロファイル(非武装)どちらが安全か?
テーマ4:市民やNGOの安全が脅かされた時、沈黙か抗議か?
参加者のみなさんの発言はファシリテーショングラフィックを用いて書き出し、共通の理解が深まるような工夫も盛り込みました。22名とやや少なめでしたが、新潟で市民向けに初めて採り上げられたテーマとしては十分な関心を集められたと思います。また、全体を通して各参加者が活発に発言をし、少人数ならではの充実した意見交換の場を持つことができました。
 今回のセミナーは企画した私自身にとっても非常に新鮮な内容ばかりで、危機管理への認識を新たにすることができました。特に現地政府との距離感は重要な問題であり、(紛争は)「起きるはずがない」を「起きるかもしれない」に意識を変え、情報収集から始めたいと思います。
金子洋二
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