ミャンマーの医療を支援する会〜活動報告(2017年1月〜6月)
3月5日から新潟大学感染症プロジェクト一行とヤンゴンを訪問しました。プロジェクトとは別に私は3施設へ免疫染色用抗体を提供し、サンピュア病院と支援の協議をしました。
ヤンゴン第1医科大学の病理では供与した抗体のお陰で研究ができたという女医さんからお礼を言われました。10年間、ニチレイバイオサイエンスの協力を得て42種類の抗体を提供してきました。ミャンマーではなかなか入手できず、皆苦労しています。
図1 ヤンゴン第1医科大学病理に抗体供与。
サンピュア病院では病棟に患者があふれ、廊下にまでベッドが並べられていました。500床の病院ですが、常に700人以上入院しています。ベッドサイドで菊池先生とヤデナ先生はレントゲン写真を検討しました(図2)。「こんなに病状が進んでからでないと患者さんは来ないのですよ」。肺癌の患者でした。
図2 レントゲン読影する菊地先生。
  院長と今後の医療支援について協議しました。超音波検査機が希望でした。今使っている機器は10年以上前の機種で解像度が悪く、しかも2台中1台が故障とのことで、なるべく早く話を詰めることになりました。
金属製の箱を運んでいる女性にヤデナ先生が声をかけると、女性は箱を開けて魚肉と鶏肉の入ったカレーを見せました(図3)。これはヤデナ先生が貧しい患者のために提供している食事でした。「内藤先生の寄付も時々この食事になります」。病院食の出ない病院。ミャンマーの変わらぬ現実です。
図3 ヤデナ先生から患者へ病院食の寄付。
第2医科大学とヤンゴン小児病院とに抗体供与して今回の活動は終りました(図4)。これからも支えて行かなければと思いながら帰国しました。
図4 第二医科大学中央研究所に抗体供与。
内藤 眞
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