2019年度の通常総会にて、僭越ながら記念講演をさせていただきました。私のターニングポイントは、2006年にJICA教師海外研修でカンボジアに行ったことです。同年、Bank Bandというグループが「to U」という歌を世に出しました。その歌詞に、「誰かを通して何かを通して、想いはつながってくのでしょう。遠くにいるあなたに今言えるのはそれだけ。悲しい昨日が涙の向こうでいつか微笑みに変わったら、人を好きに、もっと好きになれるから、慌てなくてもいいよ。また争いが、自然の猛威が、安らげる場所を奪って、眠れずにいるあなたに言葉などただ虚しく。沈んだ昨日が、崩れた夢が、いつの日か過去に変わったら、今を好きに、もっと好きになれるから、頑張らなくてもいいよ」とあります。その歌は私が見たカンボジアの光景をよく表していて、私の中で勝手にカンボジア、そして国際理解教育のテーマソングになりました。それからというもの、「つながり」を大事にしながら、学校内外で国際理解教育に取り組んできました。そして、2016年の第10回国際教育研究会から、JICA教師海外研修参加教員を中心にした企画委員会を設け、計画・運営を中心となって担うようになりました。開催回数を増やし、開催場所を全県に広げるなど、研究会の充実を図ってきました。2017年度から愛称を「RING」とし、企画委員が20名を超えました。DEAR(開発教育協会)やJANIC(国際協力NGOセンター)から、全国の場での学習や発表の機会をいただいたり、NVCのオリジナル教材作成のお手伝いをしたり、貴重な経験をさせていただいています。今後も、平和で持続可能な世の中に向けて、日々の生活の中で行動する人が増えることを目指し、チームワーク良く取り組んでいきたいと思います。今後ともご指導、ご協力をよろしくお願いいたします。

 

小黒 淳一(国際教育研究会RING 企画委員長)